家系図の書き方・見方とは?意味・読み方・使い方
更新:2026-10-28

家系図は、自分を中心に親・祖父母・兄弟・子などのつながりを、名前と線でかいた図です。基本は、夫婦を横の線で結び、親から子へ縦の線をおろし、同じ世代を同じ高さに並べます。線の意味と並べ方を決めておけば、紙とペンだけで読みやすい家系図が書けます。
家系図の書き方・見方の意味
家系図とは、家族や親族のつながりを図にしたものです。名前を線でつなぎ、だれがだれの親で、だれとだれが夫婦か、兄弟は何人かが、ひと目で分かるようにします。Wikipediaの「系図」の説明では、図で関係を示すものを系図、文章だけで書くものを系譜と呼び分けており、家系図は「ある家の系図」を指す言葉とされています。
家系図の書き方に、法律で決まった形はありません。日本では、名前を線で結ぶ形が現代では一般的で、縦に世代を並べる「縦系図」と、横に流れる「横系図」があります。ここでは、ふつうに使われている縦に世代を重ねる書き方を説明します。
家系図でいちばん大切なのは、線の意味を最初に決めて、図の中で統一することです。あとで自分や家族が見ても、読み間違えないようにします。用意しておく「約束」は、線の種類、男女の記号、亡くなった方・養子・離婚などの印の4つです。
| 部分 | よく使う書き方 | 意味 |
|---|---|---|
| 夫婦 | 2人の名前を横線で結ぶ(二重線にする書き方もある) | 婚姻関係 |
| 親子 | 夫婦の線の中央から下へ縦線をおろす | 親から子へのつながり |
| 兄弟姉妹 | 子の上に横線を引き、そこから各人へ短い縦線を下ろす | 同じ親をもつ子ども |
| 養子・養女 | 縦線を点線にする、または名前の横に「養」と書く | 養子縁組による親子 |
| 離婚 | 夫婦の線に斜線を2本入れる、または「離」と書く | 婚姻関係の終了 |
| 亡くなった方 | 名前を二重線にする、黒く塗る、「没」を添えるなど | 故人 |
表の書き方は一般的な例で、この通りにしなければならないものではありません。ほかの人と共有するなら、図のすみに凡例(はんれい)をつけておくと、読む人が迷いません。
このサイトには、印刷して手書きで使える家系図のテンプレートを用意しています(/template/)。まず紙の上で枠を作りたいときに使ってください。
漢字の書き分けと読み方
「家系図」は「かけいず」と読みます。似た言葉の「系図」は「けいず」、「系譜」は「けいふ」です。家系図は「家(いえ)の系図」という意味で、日常の言葉としてよく使われます。
家系図に出てくる漢字にも注意が必要です。「嫡男(ちゃくなん)」は家を継ぐ長男を指す古い言い方、「庶子(しょし)」は結婚していない間に生まれた子を指す古い言い方です。現在の家族の図では使わなくても通じるので、「長男」「長女」と書けば十分です。
| 言葉 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| 家系図 | かけいず | ある家のつながりを図にしたもの |
| 系図 | けいず | 親族の系統を図で表したもの |
| 系譜 | けいふ | 親族の系統を文章で表したもの |
| 世代 | せだい | 親・子・孫のような1段 |
| 筆頭 | ひっとう | いちばん先に名前を書く人(世帯の代表) |
家系図の人物名は、フルネームで書くのが基本です。ふりがなをそえると、あとで読み間違いが起きにくくなります。名前の漢字が旧字体や異体字の場合は、書類にある通りに書き写してください。
会話・手紙での呼び方
家系図を作ると、普段は呼ばない親戚の名前や関係を、親や祖父母に聞く機会が増えます。会話のきっかけとして、家系図づくりは良い題材になります。
- 呼びかけ:聞き取りでは、「おじいちゃんのお兄さんは何ていう名前だった?」のように、相手に分かる呼び名で聞きます。
- 人に話すとき:「父の兄の子だから、私から見ていとこ」のように、道筋をそえて関係を伝えます。
- 書くとき:図には、基本は「自分から見た関係」でなく、名前を書きます。関係の呼び名(いとこ・おじなど)を添えるときは、「自分から見て」と凡例に書いておきます。
- 弔事・慶事:親族の集まりの前に、簡単な家系図を作って共有すると、初めて会う親戚の関係が分かりやすくなります。
親戚の話を聞くときは、プライバシーへの配慮も大切です。離婚や養子など、言いにくい事情を無理に聞き出す必要はありません。図に載せる範囲と、見せる相手は、家族で相談して決めてください。
よくある間違い
- 世代の高さがそろっていない間違いです。同じ世代(兄弟・いとこ・配偶者)は、同じ高さに並べると、世代の差がひと目で分かります。
- 夫婦の線と親子の線がつながっていない間違いです。子の縦線は、夫婦を結ぶ線の中央からおろすと、だれの子か分かります。
- 兄弟の並び順がばらばらになる間違いです。上の子から順に、並べる向きを決めておきます。一般には左から年上の順に並べる書き方が多く、縦書きの伝統的な系図では右から左に並べることもあります。
- ほかの人の線と交差して読みにくくなる間違いです。下書きを鉛筆で書き、紙の余白に余裕をもたせると、あとで直せます。
- 「家系図は直系だけ」と思う間違いです。目的によって、兄弟やおじ・おば、いとこまで書く図もあります。何のための図かを決めてから、範囲を決めましょう。
家系図の書き方:7つの手順
- 目的と範囲を決める:自分から見て親・祖父母までか、いとこまでかを決めます。範囲は、あとで広げられます。
- 自分の名前を書く:用紙の下のほうの中央に、自分を書きます。
- 夫婦を書く:自分の両親を上に並べ、横線で結びます。
- 親子の線を引く:夫婦の線の中央から下へ縦線をおろし、兄弟姉妹の上の横線につなぎます。
- 世代を上へ広げる:祖父母、曽祖父母と、同じやり方で上へ書き足します。
- 枝を広げる:おじ・おば、いとこは、同じ世代の高さに並べます。
- 印と凡例を書く:養子・離婚・故人の印を決め、図のすみに凡例をつけます。
最初から完成形を書こうとせず、鉛筆で下書きをして、書き足しながら整えるのがおすすめです。用紙が足りなくなったら、世代ごとに紙をつなげるとよいでしょう。
世代の並べ方のルール
家系図では、上から下へ時間が進むように世代を並べるのが一般的です。いちばん上が先祖、下に進むほど新しい世代になります。同じ世代の人は、同じ高さの1列に並べます。
- 上下:親は上、子は下。
- 左右:夫婦は横に並べる。男性を左、女性を右に置く書き方が多い。
- 兄弟:年上を左から並べる書き方が多い(縦書きの古い家系図では右から左もある)。
- 配偶者:血のつながりのある人の横に置き、結婚の線で結ぶ。
- 同世代:いとこ・はとこなども同じ高さにそろえる。
親戚の数が増えてくると、横幅が広がります。目的の人物を中心に置き、広げすぎない範囲にとどめると読みやすくなります。範囲が広い図は、紙を何枚かに分けて書き、つなぎ目に目印をつけておきます。
男女の記号と、よく使う印
名前を四角や丸で囲む方法もよく使われます。たとえば、男性を四角、女性を丸にすると、名前を読まなくても性別が分かります。ただし、こうした記号の使い方も決まりではありません。凡例に書いて統一すれば十分です。
| 印 | よく使われる意味 |
|---|---|
| 四角(□) | 男性 |
| 丸(○) | 女性 |
| 二重の枠、または黒く塗る | 亡くなった方 |
| 二重線の横線 | 婚姻 |
| 点線の縦線 | 養子縁組による親子 |
| 横線に斜線2本 | 離婚 |
| 自分に二重丸、または太線 | この図の中心にいる自分 |
性別に関わらず、四角や丸を使わず、名前の下に「長男」「次女」などと書いても分かります。何をもって分かりやすいとするかは、図を見る人によって変わります。
家系図に書く情報と、書き方
名前のほかに、生年(または生没年)、続柄、結婚した年、出身地などをメモしておくと、あとで役に立ちます。ただし、書きすぎると見づらくなるので、家系図には名前と関係、必要最低限の年だけを書き、詳しい情報は別の紙にまとめる方法もあります。
- 名前:フルネームとふりがな。
- 生年・没年:西暦か和暦かをそろえる。
- 続柄:長男・次女などは、親から見た関係で書く。
- 備考:養子・離婚・再婚などの事情は、凡例にそろえた印で示す。
親族の情報をくわしく調べる方法には、親族への聞き取りや、家に残る古い書類を読むことなどがあります。戸籍など公的な書類を取り寄せる場合の手続きは、役所の案内や専門家(弁護士・司法書士・行政書士)にご確認ください。
家系図で関係の呼び名を書くには
家系図に「いとこ」「おじ」などの呼び名を書き添えたいときは、必ず誰から見た関係かをはっきりさせます。ふつうは図の中心にいる自分から見た関係で書きます。そのうえで、親等の数字も添えたいときは、このサイトの親等のページの数え方で確かめてください。
| 図の中の位置(自分から見て) | 呼び名の例 | 親等 |
|---|---|---|
| 自分と同じ親から生まれた人 | 兄・姉・弟・妹 | 2親等 |
| 親の兄弟姉妹 | おじ・おば | 3親等 |
| 親の兄弟姉妹の子 | いとこ | 4親等 |
| 祖父母の兄弟姉妹の孫 | はとこ | 6親等 |
各呼び名のページには、道筋と読み方、血族・姻族の区別がまとめてあります。家系図を書きながら、気になった呼び名のページを開いてみてください。
例で見る:文章で描いた小さな家系図
実際の図の代わりに、言葉で描いた例を示します。自分(花子)を中心に、親・祖父母・兄までを書いた場合です。
- いちばん上(祖父母の世代):祖父の一郎と祖母の千代を横線で結ぶ。父方の祖父母。
- 2段目(親の世代):父の健一と母の恵子を横線で結ぶ。健一は一郎・千代夫婦の子なので、一郎と千代の線の中央から縦線をおろして健一につなぐ。
- 3段目(自分の世代):健一と恵子の線の中央から縦線をおろし、横線の下に兄の太郎と自分の花子を左から年上順に並べる。
- 印:太郎に四角、花子に丸を付け、凡例に「四角は男性、丸は女性」と書く。
この例なら、母方の祖父母を恵子の上に同じ要領で書き足すだけで、4人の祖父母がそろいます。上へ、横へと広げるときは、いつも「夫婦の線の中央から子へ縦線」というルールを守ります。
兄弟が多い・再婚があるときの描き方
兄弟姉妹が多いときは、子の上に長い横線を引き、そこから各人へ短い縦線をおろします。5人、6人と並んでも、横線が1本なので整理されて見えます。
再婚があったときは、前の結婚と今の結婚を別々の線にします。たとえば父に前妻がいるなら、父の横に前妻と今の妻を並べ、前妻との線には離婚の印(斜線2本)を入れます。前妻の子は前妻との線から、今の妻の子は今の妻との線から縦線をおろすと、半分血のつながった兄弟姉妹の関係が正しく表せます。
養子がいるときは、養親の夫婦の線から点線でつなぐと、実の子との違いが分かります。事情を聞くときは、相手の気持ちに配慮し、無理に聞き出さないようにしましょう。
家系図を見やすく、長く使うための工夫
- 鉛筆で下書きをする:親戚の情報は、あとから分かることが多いので、消せる形で書きます。
- 用紙は大きめにする:横に広がるので、最初から余白を多くとります。A3など大きめの紙を使う人もいます。
- 日付を書いておく:「令和○年○月作成」と書いておくと、あとで更新したときに比べられます。
- 情報元をメモする:「祖母から聞いた」「古い手紙で確認」など、出どころを別紙に書いておくと、間違いが見つかったときに直しやすくなります。
- 公開する範囲を決める:存命の方の名前や生年月日を、むやみに外に出さないようにします。親族だけで共有するのが無難です。
名前、生没年、続柄などの情報は、ひとつの別の表にまとめておくと便利です。図は読みやすさを優先して簡単に、詳しい情報は表に、と役割を分けると、見やすさと正確さを両立できます。
よくある質問
- Q. 家系図の書き方を簡単に教えてください。
- 自分の名前を下に書き、両親を横線で結んで上に置き、夫婦の線の中央から縦線をおろして子につなぎます。同じ世代は同じ高さに並べ、養子・離婚・故人の印は凡例にまとめます。
- Q. 家系図の線の意味は?
- 一般には、横の線が夫婦、縦の線が親から子、兄弟の上の横線が同じ親の子を表します。養子は点線にするなどの書き方があります。決まりはないので、凡例で意味を示せば問題ありません。
- Q. 家系図の見方を教えてください。
- いちばん上が先祖で、下に向かって新しい世代になります。横に並んだ人は同じ世代です。夫婦の線の中央から出た縦線の先が、その夫婦の子です。
- Q. 家系図のテンプレートはありますか?
- このサイトに、印刷して手書きで使えるテンプレートを用意しています(/template/)。
- Q. 家系図に決まった書き方はありますか?
- 法律で決まった形はなく、家ごと、図の目的ごとに書き方が違います。線や記号の意味をそろえ、凡例をつけておけば大丈夫です。
- Q. 家系図はどこまで書けばよいですか?
- 目的で決めます。自分と祖父母までなら3世代、法事の案内ならいとこまで、などです。最初は小さく始めて、あとで足すのがおすすめです。
関連する呼び方
出典・参考
相続・扶養・戸籍など個別の手続きや判断は、弁護士・司法書士・行政書士などの専門家にご相談ください。