共有XLINEFacebookThreads

親族の範囲とは?意味・読み方・使い方

更新:2026-10-28

親族の範囲のイメージ

法律上の親族の範囲は、民法725条で「六親等内の血族」「配偶者」「三親等内の姻族」と決まっています。親戚は日常の言葉で、一般に親族より広い意味で使われます。はとこ(6親等)は親族に入りますが、配偶者のいとこ(4親等の姻族)は入りません。

親族の範囲の意味

親族とは、血のつながりや結婚でつながった人たちをまとめて呼ぶ言葉です。民法725条は、親族の範囲を次のように定めています。条文は「次に掲げる者は、親族とする。」に続けて、「六親等内の血族」「配偶者」「三親等内の姻族」の3つをあげています。

区分親族に入る範囲例
血族六親等内父母、兄弟、おじ・おば、いとこ、はとこまで
配偶者夫・妻(親等なし)あなたの夫または妻
姻族三親等内配偶者の父母・兄弟、兄弟の配偶者、配偶者のおじ・おばまで

血族の範囲が六親等までで、姻族が三親等までと、同じ「親族」でも幅が違うのが特徴です。たとえば、あなたのはとこ(6親等の血族)は親族ですが、配偶者のいとこ(4親等の姻族)は、日頃の付き合いが深くても、民法の親族には入りません。

配偶者は、血族でも姻族でもない独立した区分です。親等を数えるときは本人と同じ位置にいる人として扱われ、親等はつきません。それでも民法725条には「配偶者」が親族として明記されています。

親等の数え方は民法726条が決めています。直系は世代をそのまま数え、傍系は共通の祖先までのぼってからくだり、その数を足します。数え方は親等のページに例つきでまとめています。また、養子縁組をすると、養子と養親、その血族との間にも親族関係ができます(727条)。

なお、どこまでの親族に何の権利や義務があるかは、制度や場面ごとに別のルールがあります。この図鑑では扱いません。個別の判断や手続きは、弁護士・司法書士・行政書士などの専門家や、提出先の案内で確かめてください。

漢字の書き分けと読み方

「親族」は「しんぞく」と読みます。同じ「親」で始まる言葉に、「親戚(しんせき)」「親類(しんるい)」「縁戚(えんせき)」があります。「親戚」は辞書では「シンセキ」の読みだけで、「しんじゃく」「おやせき」とは読みません。

辞書の説明を比べると、「親戚」は血縁や婚姻で結びつきのある人、血族と姻族を指すとされ、「親族」「親類」と近い意味の言葉として扱われています。つまり、日常では親族も親戚もほぼ同じ意味で使われ、法律の場面だけ「親族」と範囲を決めて使います。

言葉読み使われ方
親族しんぞく民法の言葉。範囲は725条で決まっている
親戚しんせき日常語。付き合いのある血縁・婚姻の人を広く指す
親類しんるい日常語。親戚とほぼ同じ
縁戚えんせき結婚や養子縁組でつながった親戚。ゆるやかな言い方
身内みうち家族や近い親戚。範囲は人による

会話・手紙での呼び方

日常では「親族」より「親戚」を使うほうが自然です。結婚式や葬儀の場面では、「ご親族の方」「ご親戚の方」のどちらも使われますが、案内文や受付では「ご親族」を使うほうが丁寧に聞こえます。

  • 呼びかけ:親族・親戚という言葉では呼びかけません。「おじさん」などの呼び名を使います。
  • 人に話すとき:「親戚が集まります」と言えば十分です。範囲をはっきりさせたいときだけ、「親族はいとこまで」のように具体的に言います。
  • 書くとき:案内状や会葬礼状では「親族一同」「親戚一同」と書きます。「親族代表」は、親族を代表してあいさつをする人です。
  • 慶事・弔事:どこまでの親戚を呼ぶかは、民法の範囲ではなく家の考えや付き合いの深さで決めるのが普通です。

「親戚の範囲はどこまで?」と聞かれたときは、法律上の親族(六親等内の血族・配偶者・三親等内の姻族)という答えと、実際の付き合いの範囲は別だと伝えると分かりやすくなります。

よくある間違い

  • 親族と親戚が完全に同じ範囲だと思う間違いです。親戚は日常語で、一般に親族より広い意味で使われます。7親等の血族や4親等の姻族は、親戚でも民法の親族には入りません。
  • 姻族も血族と同じ六親等まで親族だと思う間違いです。姻族は三親等内までです。
  • 配偶者を親等で数える間違いです。配偶者は親等のない独立の区分ですが、親族には入ります。
  • 近い親族ほど、必ず付き合いが深いと思う間違いです。親等は世代の数で、付き合いの深さとは関係ありません。
  • 民法の親族の範囲が、どの場面でも使われると思う間違いです。結婚式の招待や香典など、場面によって範囲はまちまちです。

親族の範囲に入る人・入らない人

あなたから見た主な人を、民法725条の範囲に入るかどうかで並べました。

相手区分と親等民法の親族か
父母・子血族・1親等入る
祖父母・兄弟・孫血族・2親等入る
おじ・おば・おい・めい血族・3親等入る
いとこ血族・4親等入る
はとこ血族・6親等入る
はとこの子血族・7親等入らない
配偶者配偶者入る
義父母・義兄弟姉妹姻族・1〜2親等入る
配偶者のおじ・おば姻族・3親等入る
配偶者のいとこ姻族・4親等入らない
兄の妻の兄弟姻族の姻族入らない

表の「入る・入らない」は、民法725条の範囲にあたるかどうかだけを示しています。入らない人でも、家族として深い関係にあることは多いでしょう。

親族と親戚の違い:具体的な場面で

たとえば、妻の祖父母の兄弟の孫がいるとします。あなたから見て、これは妻のはとこで、あなたにとっては6親等の姻族にあたり、民法の親族には入りません。それでも、法事で顔を合わせれば「親戚の○○さん」と呼ぶでしょう。このように、日常の「親戚」は、付き合いの実態に合わせて自由に広がります。

反対に、遠く離れて一度も会ったことがない6親等のはとこも、民法上は親族です。親族かどうかは、会った回数や付き合いではなく、親等で決まります。

親族の範囲に関わる制度の例

民法725条の「親族」は、民法のなかの別の条文でも使われます。たとえば、養子縁組、結婚の禁止、親族間の助け合いなど、さまざまな規定が親族かどうかや親等によって決まります。しかし、具体的な場面でどの範囲が対象になるかは、条文ごとに異なります。個別のことは、弁護士・司法書士・行政書士などの専門家や、提出先の案内で確かめてください。

関係を整理するための手順

  • 1 まず相手が血族か姻族か配偶者かを決める。
  • 2 血族なら共通の祖先を探し、のぼる数とくだる数を足して親等を出す。
  • 3 姻族なら、つながっている配偶者(または血族)を通して親等を数える。
  • 4 血族は六親等以内、姻族は三親等以内なら、民法725条の親族と分かる。

この手順は、このサイトの各ページの親等の計算でも使っています。呼び名ごとのページを開くと、その人の道筋と親等を確かめられます。

具体例:自分の家族で範囲を確かめる

実際に確かめてみましょう。妻の兄の妻(義姉)は、あなたの血族の配偶者ではなく、妻の血族の配偶者なので、姻族の姻族にあたり、あなたの親族には入りません。反対に、あなたの兄の妻は、あなたの血族の配偶者なので、2親等の姻族で、親族に入ります。同じ義姉と呼んでも、どの道筋でつながっているかで結果が変わります。

よくある質問

Q. 親族の範囲はどこまでですか?
民法725条では、六親等内の血族、配偶者、三親等内の姻族です。はとこ(6親等)までが血族の親族に入ります。
Q. 親族と親戚の違いは何ですか?
親族は民法で範囲が決まっている法律の言葉、親戚は日常の言葉で、一般に親族より広い意味で使われます。辞書では親戚は血縁や婚姻でつながる人とされ、親族とほぼ同じ意味の言葉です。
Q. いとこは親族ですか?
はい。いとこは4親等の血族で、六親等内に入るので、民法上の親族です。
Q. 配偶者の親戚は親族ですか?
配偶者の血族のうち、三親等内の人(父母、兄弟、おじ・おばなど)は親族です。配偶者のいとこは4親等の姻族なので、民法の親族には入りません。
Q. 親戚の呼び方の一覧はありますか?
このサイトのトップページから、おじ・おば、いとこ、義父母など、呼び名ごとのページに進めます。各ページに、道筋と親等、血族・姻族の区別がまとめてあります。

関連する呼び方

出典・参考

相続・扶養・戸籍など個別の手続きや判断は、弁護士・司法書士・行政書士などの専門家にご相談ください。

▲上へ