血族とは?意味・読み方・使い方
更新:2026-10-28

血族(けつぞく)とは、親や子、兄弟、おじ・おばのように、血のつながりでつながる親族のことです。養子縁組で生まれる法律上の血族もふくみます。結婚でつながる姻族とは区別され、民法725条では「六親等内の血族」が親族とされています。
血族の意味
血族とは、同じ祖先から血を分けた人どうしの関係を指す言葉です。あなたから見ると、父母、祖父母、兄弟、おじ・おば、いとこ、おい・めいなどが血族にあたります。反対に、夫や妻の親、兄弟の配偶者のように、結婚をきっかけにつながった人は血族ではなく姻族(いんぞく)です。
血族には2つの種類があります。ひとつは「自然血族」で、実際に血のつながりがある人です。もうひとつは「法定血族」で、養子縁組によって法律上、血のつながりと同じ関係になった人です。民法727条は「養子縁組の日から、血族間におけるのと同一の親族関係を生ずる」と書いています。
| 種類 | どんな人 | 例 |
|---|---|---|
| 自然血族 | 実際に血のつながりがある人 | 実の父母・兄弟・祖父母・おじ・いとこ |
| 法定血族 | 養子縁組で血族と同じ関係になった人 | 養親と養子、養親の血族と養子 |
血族は、親等で数えて「六親等内」が親族の範囲です。民法725条の1号に「六親等内の血族」とあります。はとこは6親等なので、血族としてはぎりぎり親族の範囲に入ります。7親等より遠い人は、血のつながりはあっても、法律上の親族ではありません。
血族は、父方か母方かを問いません。母の兄も、父の姉も、同じように血族です。この点が、父方の親戚だけを数える「家」の考え方とは違うところです。現代の民法は、父方・母方を区別せず、血のつながりで数えます。
血族のうち、あなたの直系の先祖や子孫を「直系血族」、兄弟・おじ・いとこのような横のつながりを「傍系血族」と呼びます。くわしくは直系・傍系のページを見てください。
漢字の書き分けと読み方
「血族」は「けつぞく」と読みます。「血」は血縁、「族」は一族のなかま、という意味です。「ちぞく」とは読まないので注意しましょう。調べものでは「血族 読み方」と検索されることがありますが、読みは「けつぞく」ひとつです。
反対の言葉は「姻族(いんぞく)」です。「姻」は結婚によるつながりを表す字で、「婚姻(こんいん)」の「姻」と同じです。血族は「血」、姻族は「姻」と、字の中に意味が入っていると覚えると混同しにくくなります。
似た言葉に「血縁(けつえん)」「血筋(ちすじ)」「血統(けっとう)」があります。血縁は血のつながりそのもの、血筋は代々の流れ、血統は系統の筋を指します。法律用語として決まった意味を持つのは「血族」です。
「親族」「親戚」との違いも整理しておきます。親族は民法の言葉で、六親等内の血族・配偶者・三親等内の姻族です。血族はその親族の一部分にあたります。日常語の「親戚」は、付き合いのある血族や姻族の人を広く指すので、法律の範囲とは必ずしも一致しません。
会話・手紙での呼び方
日常の会話で「血族」という言葉を使う場面は多くありません。「血のつながった親戚」と言えば通じます。血族という言葉が出てくるのは、書類、法律の説明、家系図を作る場面などです。
- 呼びかけ:血族かどうかで呼び方は変わりません。「おじさん」「おばあちゃん」のように、普段の呼び名で呼びます。
- 人に話すとき:「血のつながったおじ」「養子縁組で家族になった息子」のように、事情を分かりやすく伝えます。
- 書くとき:家系図や説明書では「血族」「姻族」を使い分けます。養子は家系図で線の種類を変えて書くのが一般的です。
- 慶事・弔事:血族かどうかよりも、実際の関係や家の考え方を大切にして呼ぶ人が多いようです。
養子や、再婚による連れ子の話をするときは、相手の気持ちに気をつけてください。「本当の子ではない」のような言い方は避け、「うちの子」「息子」と普通に呼ぶのが失礼のない言い方です。血族かどうかは法律の話であり、家族としての呼び方とは別だと考えておくと安心です。
よくある間違い
- 「血族」を父方の親戚だけだと思う間違いです。母方も同じ血族で、父方・母方で区別はありません。
- 配偶者を血族に数える間違いです。夫や妻は血族でも姻族でもなく、「配偶者」という別の区分です。
- 配偶者の兄弟を血族だと思う間違いです。あなたから見て配偶者の兄弟は姻族です。
- 血のつながりがあれば、どんなに遠くても親族だと思う間違いです。民法の親族は六親等内の血族までで、7親等以上は親族に入りません。
- 養子縁組をしても血族にならないと思う間違いです。養子縁組で養子と養親、その血族とのあいだには、血族と同じ関係ができます。詳しい扱いは専門家に確かめてください。
血族の親等:どこまでが六親等内?
血族の親等は、共通の祖先までのぼる世代数と、そこから相手までくだる世代数を足して数えます。民法726条が決めている数え方です。主な血族の親等を並べると次のようになります。
| 親等 | 血族の人(あなたから見て) |
|---|---|
| 1親等 | 父母、子 |
| 2親等 | 祖父母、孫、兄弟姉妹 |
| 3親等 | 曽祖父母、ひ孫、おじ・おば、おい・めい |
| 4親等 | 高祖父母、玄孫(やしゃご)、大おじ・大おば、いとこ |
| 5親等 | いとこの子、親のいとこなど |
| 6親等 | はとこ、いとこの孫など |
「六親等内」にはこれらがすべて入ります。逆に言えば、はとこの子(7親等)などは、血のつながりはあっても民法上の親族ではありません。ただし、これは法律上の線引きであり、家族や親戚としての付き合いは自由です。
血族と姻族の違いを一言でいうと
血族は「生まれ・養子縁組」でつながる人、姻族は「婚姻(結婚)」でつながる人です。そのため、関係が終わる条件が違います。姻族関係は離婚で終了すると民法728条にあります(配偶者が亡くなったあと、生き残った側が終了の意思を表示した場合も終了)。一方、血族の関係は、離婚や結婚で自然に消えることはありません。養子の場合は、離縁によって養親側の血族との関係が終わります(民法729条)。
| 血族 | 姻族 | |
|---|---|---|
| つながり方 | 生まれ・養子縁組 | 結婚 |
| 例 | 父母・兄弟・おじ・いとこ | 義父・義母・義兄・義姉 |
| 親族になる範囲 | 六親等内 | 三親等内 |
| 関係の終わり方 | 養子の離縁のとき(養子縁組によるもの) | 離婚(民法728条)など |
姻族関係の終了を希望するときの手続きなど、個別のことは弁護士・司法書士・行政書士などの専門家や、役所の案内でご確認ください。
家系図で血族を書くときのコツ
家系図では、血族は上下の線(親から子へ)と、兄弟を結ぶ横の線で書きます。姻族は、結婚相手との横線(婚姻線)でつなぎます。養子は、血のつながりのある子と線の種類を変える(点線にする、など)と分かりやすくなります。線の意味は、家系図のページでくわしく説明しています。
血族を数えるときの例:三つの質問
相手が血族かどうか迷ったら、次の順で考えます。1 同じ祖先から生まれた人ですか。2 養子縁組でつながっていますか。3 結婚だけでつながっていますか。1か2が「はい」なら血族、3だけなら姻族です。たとえば、母の弟は1が「はい」なので血族、母の弟の妻は3だけなので姻族です。
よくある質問
- Q. 血族とは何ですか?
- 血のつながりのある親族のことです。父母、兄弟、祖父母、おじ・おば、いとこなどが血族です。養子縁組によって血族と同じ関係になった人(法定血族)もふくみます。
- Q. 血族の読み方は?
- 「けつぞく」と読みます。「ちぞく」とは読みません。反対の言葉の姻族は「いんぞく」です。
- Q. 血族と姻族の違いは何ですか?
- 血族は生まれや養子縁組でつながる人、姻族は結婚でつながる人です。あなたの親や兄弟は血族、配偶者の親や兄弟は姻族です。範囲も、血族は六親等内、姻族は三親等内と違います。
- Q. 血族は何親等まで?
- 民法725条では、六親等内の血族が親族とされています。はとこが6親等で、血族の親族の範囲のはしです。
- Q. 配偶者は血族ですか?
- 血族ではありません。配偶者は血族でも姻族でもなく、別の区分で、親等も数えません。ただし民法725条では、配偶者も親族に含まれています。
関連する呼び方
出典・参考
相続・扶養・戸籍など個別の手続きや判断は、弁護士・司法書士・行政書士などの専門家にご相談ください。