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親等の数え方を例題10問で練習

公開:2026-10-16 更新:2026-10-28

親等の数え方

結論:親等は「世代の数」。直系は数えるだけ、傍系は上って下る

親等(しんとう)とは、親族どうしの近さを表す数字です。数え方は意外に単純で、民法726条が決めています。1項は「親等は、親族間の世代数を数えて、これを定める」。2項は傍系について「その一人又はその配偶者から同一の祖先にさかのぼり、その祖先から他の一人に下るまでの世代数による」と定めています。

言いかえると、直系(親・祖父母・子・孫など、上下に一本の線でつながる関係)は、世代を1つ上り下りするごとに1親等です。傍系(兄弟姉妹・おじ・おば・いとこなど、共通の先祖から枝分かれした関係)は、共通の先祖まで上った世代数と、そこから下った世代数を足します。日本で使われているこの数え方は「ローマ法式」と呼ばれます。

数え方の手順:3ステップ

  • ステップ1:自分と相手の共通の先祖を探す。直系なら、相手自身が先祖(または子孫)です。
  • ステップ2:自分から共通の先祖まで、何世代さかのぼるかを数える。
  • ステップ3:その先祖から相手まで、何世代下るかを数える。2つを足したものが親等です。

たとえば兄弟姉妹は、共通の先祖が親です。あなたから親まで1世代上り、親から兄弟姉妹まで1世代下ります。1足す1で、2親等です。直系の相手は、上りだけ、または下りだけですので、その世代数がそのまま親等になります。

まず覚える早見表

親等血族姻族(配偶者側)
1親等父母・子配偶者の父母・子の配偶者
2親等祖父母・孫・兄弟姉妹配偶者の祖父母・配偶者の兄弟姉妹・兄弟姉妹の配偶者
3親等曾祖父母・曾孫・おじ・おば・甥・姪配偶者のおじ・おば・甥・姪など
4親等いとこ・大おじ・大おば・姪孫(親族の範囲外)
6親等はとこ(親族の範囲外)

配偶者本人は、親等では数えません。配偶者は、自分と同じ立場にある人として扱われます。そのため、配偶者の親は、自分と同じ1親等、配偶者の兄弟姉妹は2親等と数えます。

例題10問

次の人は、あなたから見て何親等でしょうか。まず自分で考え、あとの答えと見比べてください。

  • 第1問:母
  • 第2問:祖母
  • 第3問:弟
  • 第4問:母の姉
  • 第5問:兄の娘
  • 第6問:父の弟の子
  • 第7問:祖父の弟
  • 第8問:孫の子
  • 第9問:妻の兄
  • 第10問:祖父の兄の孫

例題の答えと考え方

問答え考え方
第1問 母1親等の血族直系で1世代上。
第2問 祖母2親等の血族直系で2世代上。
第3問 弟2親等の血族共通の先祖は親。上り1+下り1。
第4問 母の姉3親等の血族(伯母)共通の先祖は祖父母。上り2+下り1。
第5問 兄の娘3親等の血族(姪)共通の先祖は親。上り1+下り2。
第6問 父の弟の子4親等の血族(いとこ)共通の先祖は祖父母。上り2+下り2。
第7問 祖父の弟4親等の血族(大叔父)共通の先祖は曾祖父母。上り3+下り1。
第8問 孫の子3親等の血族(曾孫)直系で3世代下。
第9問 妻の兄2親等の姻族(義兄)配偶者を自分と同じに見て、配偶者から見た兄(2親等)。
第10問 祖父の兄の孫6親等の血族(はとこ)共通の先祖は曾祖父母。上り3+下り3。

第7問の「祖父の弟」は、数え方でつまずきやすい例です。祖父の弟は、祖父の兄弟ですから、祖父の親(あなたから見て曾祖父母)が共通の先祖です。そこまで3世代上り、1世代下って、合計4親等です。同じ世代の祖父の兄弟とは2親等違うので、祖父(2親等)と祖父の弟(4親等)は、世代が同じでも親等が離れる、というところが傍系の特徴です。

数え方のこつ5つ

  • 同じ世代の傍系は「上りの2倍」:兄弟姉妹は1の2倍で2親等。いとこは2の2倍で4親等。はとこは3の2倍で6親等です。
  • 世代が1つずれると±1:おじ・おば(3)は、兄弟姉妹(2)より1つ上、甥・姪(3)は1つ下で、どちらも3親等です。
  • 直系は「世代を数えるだけ」:子1、孫2、曾孫3、玄孫4と、そのまま増えます。
  • 姻族は「配偶者の側の親等」:配偶者の親は1、配偶者の兄弟姉妹は2、配偶者のおじ・おばは3です。
  • 親族は6親等まで:法律上の親族は、血族なら6親等内、姻族なら3親等内です。

2つ目のこつに出てくる「おじ・おばと甥・姪が同じ3親等」というのは、間違いやすいところです。世代が違っても、親等が同じ数字になることがあります。親等は「世代の近さ」ではなく「共通の先祖を通る道のりの長さ」だと考えると納得できます。

間違えやすい5つのポイント

  • いとこを2親等と答える:日本ではいとこは4親等です。ドイツ系のカノン法式では、数え方が違い、いとこが2親等になりますが、日本の民法はローマ法式です。
  • 兄弟姉妹を1親等と答える:兄弟姉妹は親を経由するので2親等です。
  • 配偶者を1親等と数える:配偶者は親等を持たない特別な関係で、親等では数えません。
  • 姻族を血族と同じ数え方にする:姻族は配偶者から見た親等で数えます。配偶者のおじ・おばは3親等、いとこは4親等です。
  • 6親等内ならすべて親族と考える:血族は6親等内ですが、姻族は3親等内までです。

なお、親等の数え方は法律上の決まりですが、相続や扶養、各種の手続きで誰がどう扱われるかは、個別の事情で変わります。具体的なことは、弁護士・司法書士・行政書士などの専門家に相談してください。

チャレンジ問題5問(答えは下)

  • A:母の母の妹
  • B:父の妹の夫
  • C:姪の子
  • D:いとこの子
  • E:妻の祖父
問答え考え方
A 母の母の妹4親等の血族(大叔母)共通の先祖は母方の曾祖父母。上り3+下り1。
B 父の妹の夫3親等の姻族(叔父)父の妹が3親等。その配偶者は同じ3親等の姻族になります。
C 姪の子4親等の血族(姪孫)姪が3親等、その子でもう1世代下って4。
D いとこの子5親等の血族(従甥・従姪)いとこが4、その子でもう1世代下って5。
E 妻の祖父2親等の姻族(義祖父)配偶者の祖父は2親等。

BとEのような姻族の問題は、まず「その人の血のつながった側」を見つけて、そこの親等をそのまま使えば解けます。Bなら、血のつながっている父の妹が3親等だから、夫も3親等、Eなら妻の祖父そのものが2親等、という具合です。

何のために親等を数えるのか

親等は、民法のなかで「誰までを親族とするか」「誰と結婚できないか」といった範囲を決める物差しとして使われます。たとえば、民法734条は、直系血族または三親等内の傍系血族の間では婚姻できないと定めています。おじ・おばと甥・姪は3親等ですから、この範囲に入ります。いとこは4親等なので、この規定の対象外です。

一方、家庭のなかでは、親等はそれほど使われません。ふだんは「おじ」「いとこ」と呼べば足ります。ただ、案内状や申込書に「3親等以内の親族」といった条件が書かれているときは、ここで練習した数え方が役に立ちます。条件に当てはまるかどうかは、書類の定めに従って確認してください。

家系図で数えるときの目印

家系図が手元にあれば、線をたどって数えるのが確実です。自分から共通の先祖まで線を上り、先祖から相手まで線を下ります。通る「世代の段」の数がそのまま親等です。親子の線を1本たどるごとに1親等、夫婦の横線はたどっても数えない、と決めておくと、迷いません。

家系図ソフトや表計算で自動的に数えるときも、この考え方が基本です。もし数字が合わないときは、共通の先祖を取り違えていることがほとんどです。いとこなら、祖父母が共通の先祖になっているかを、まず確かめてください。

応用:自分から見ない親等も数えてみよう

親等は、2人の間の関係なので、「あなたから見た相手」と「相手から見たあなた」で同じ数になります。あなたと伯母が3親等なら、伯母から見たあなた(甥・姪)も3親等です。この性質を知っておくと、家系図で別の人の立場から数えるときも安心できます。

  • あなたの子と、あなたの兄弟姉妹:子の側から見て上り2、下り1の3親等。おじ・おばにあたります。
  • あなたの子と、あなたのいとこ:共通の先祖は、あなたの祖父母です。子から見て3世代上り、そこから2世代下るので、合計5親等。子から見たあなたのいとこは「親のいとこ(いとこおじ・いとこおば)」にあたります。
  • あなたの孫と、あなたの兄弟:孫から見た大おじ・大おばで、4親等です。

3つめの例のように、世代がひとつずれるたびに、親等は2近く動くこともあります。傍系は直系より動きが大きい、と覚えておくと、数え間違いに気づきやすくなります。

よくある質問

Q. いとこは何親等ですか。
4親等です。共通の先祖である祖父母まで2世代上り、そこから2世代下るので、2足す2で4親等になります。
Q. 兄弟姉妹は何親等ですか。
2親等です。親を経由して、上り1、下り1と数えます。
Q. 配偶者は何親等ですか。
配偶者は親等では数えません。民法725条でも、血族・姻族とは別に「配偶者」として親族に含められています。
Q. 法律上の親族は何親等までですか。
6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族です。はとこ(6親等)までは血族として含まれます。
Q. 姻族の親等はどう数えますか。
配偶者の血族の親等を、そのまま使います。配偶者の父母は1親等、配偶者の兄弟姉妹は2親等です。

相続・扶養・戸籍など個別の手続きや判断は、弁護士・司法書士・行政書士などの専門家にご相談ください。

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出典・参考

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